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2008年4月15日 (火)

Mac互換機の可能性

すでに各所で報じられているが、Psystar社が「OpenMac」というMac互換機を販売するという(MacRumorsの記事)。

Mac OS XはAppleのライセンス上、「アップル商標を付したコンピュータ」へのインストールしか認められていないため、実際に販売できるかどうかは微妙に思えるが、技術的には興味深い。

一般的なPCはファームウェアにBIOSを採用しているため、EFIにしか対応していないMac OS Xをインストールすることはできなかった。PCの世界では最近になりようやくEFIを搭載したマザーボードが入手できるようになってきた(参考:AKIBA PC Hotline)。

では、このようなEFI搭載PCなら、すんなりMac OS Xがインストールできるのかというと、話はそう単純ではないだろう。例えばLeopardプリインストールで出荷されたMacにTigerをインストールすることはできない。Tigerのインストーラは自分より新しいハードウェアを知らないため、対応ハードウェアとは認識されず、インストールできない。これと同様の話でEFI搭載PCにMac OS Xをインストールしようとしても対応ハードウェアとは認識されないだろう。

OpenMacの詳細なハードウェア仕様は不明だが、「unmodified(無改造の) Leopard」がインストールできるということなので、おそらくLeopardのインストーラから実在のIntel Macに見えるような細工をしていると思われる。

ライセンスの問題はさておき、OpenMacが無事に発売されたとしても、あまりお勧めできるものではないと思う。例えばAppleのソフトウェアの中には最新のファームウェアへのアップデートが必須のものがある。今後Psystar社がAppleの更新に合わせてファームウェアの開発と配布を継続してくれればいいが、そんな保証はどこにもない。現行バージョンのLeopardはインストールできるとしても、将来リリースされるMac OS X 10.5.3や、10.6はインストールできないという可能性も十分ありうる。

また、OpenMacのビデオカードは標準がGMA 950、BTOでGeForce 8600GTが選択できるらしいが、これらは純正ドライバが利用できるパーツである。自作PCのようにビデオカードや光学ドライブなどを好みに応じて自分でカスタマイズしたいと思っても、Mac OS X用のドライバの無いパーツは利用できないのでメリットが薄い。

技術的には興味深いものがあるが、こうしたデメリットを考えると少々価格が安くても「Apple非公認互換機」は(よほどの物好き以外には)お勧めできないと思う。

そうは言っても(私もそうだが)Mac購入時の選択肢の少なさに不満を持つユーザーも少なくないだろう。
Apple公認の互換機の登場は当面期待できそうもないが、せめてもう少し製品ラインナップを充実してほしいものだと切に願う。

【追記】
名称が「Open Computer」に変更された模様。

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