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2007年1月23日 (火)

Cocoa APIのオープンソースな実装、Cocotron

Christopher Lloyd氏がCocoa APIをWindows上に実装した「Cocotron」を公開している。
(ソース:Open Tech Press)

YellowBox for WindowsGNUstepと同様のものと言えるが、GPL/LGPLで公開されているGNUstepとは異なり、より制限の緩やかなMITライセンスで公開されている。

現在のところ移植されているフレームワークはFoundationとAppKitのみだが、Xcodeにアドインする開発環境も用意されている。

APIを完全に実装するには相当な手間がかかるため、実用的な段階に達するまではまだまだ時間がかかるだろうが、非常に興味深い。

図はWindowsとMac OS X(Intel)の両方で動作するサンプルのテキストエディタを動かしたところ。
Cocotron

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ParallelsとSWsoft

Parallelsからのメールで知ったのだが、 Fortune Magazineの「Windows on the Mac changes everything」という記事に、これまで明らかにされていなかった話として「3年ほど前にParallelsがSWsoftに買収されていたこと」が記載されている。SWsoftはサーバー仮想化ソフト「Virtuozzo」や、そのオープンソース版である「OpenVZ」を開発している企業。

これを受けて、ParallelsVirtuozzoの公式ブログに両社のコメントが掲載されている。

技術的な面では共同で開発する部分もあるだろうが、当面はParallels製品は現状の体制でリリースされるようなので、一般のユーザーへの影響はほとんど無いだろう。

Parallelsの歴史については本blogでも過去に2回(2006年4月12月)、取り上げているが、
これまで不明だったSerenity Systems Internationalから離れた経緯がようやく明らかになった。

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qvm86開発中止

QemuはIntelマシン上でもCPUも含めたエミュレーションを行うため動作速度が遅いが、高速化モジュール「kqemu」を使用すると大半の命令コードをネイティブに実行でき、動作速度を向上させることができる。

ただし、kqemuはソースコードが公開されていないため、代替物として「qvm86」がオープンソースで開発されていた。

1/21、qvm86開発者のPaul Brook氏はkqemu/qvm86と同様の機能を備えたVirtualBoxがオープンソース化されたため、「qvm86は時代遅れのものとなった」として、開発の事実上の中止を宣言している。

最近はあまり開発が進んでいなかったようであるが、qvm86のMac OS Xへの移植の話などもあったので少々残念に思う。

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2007年1月19日 (金)

VirtualBox for Mac OS X(2)

現状、Mac版VirtualBoxはGUIで新規仮想HDイメージファイル(vdiファイル)を作成することができない。QEMUのHDイメージファイルがそのまま流用できないかと考えたが、MLのポストによればQEMUやVMwareのHDイメージファイルとは互換が無いようだ。

新規HDイメージファイルはbinディレクトリにある「vditool」というコマンドで作成できる。だが、動作速度が遅くOSのインストールに時間がかかりすぎるため、Windows版VirtualBoxでWindows XPをインストールしたHDイメージファイルを使うことにした。ビルド手順ページのコマンド例には記載が無いが、HDイメージファイルを指定する場合は引数に「-hda XP.vdi -boot c」のように指定すれば良い。
(引数無しでVBoxBFEを起動するとヘルプが表示される)

ただし、Windows XP(メモリは512MB割り当て)では動作が重すぎて実用的とは言えない。host drivers(KEXT)が移植されるまではVMwareやParallelsの代わりというわけにはいかないだろう。
(なお、Windows版VirtualBoxはPentium 4/3.4GHzのPCで十分実用的な速度で動作した)

【追記】
Qemuのraw形式(dd形式)イメージファイルは「vditool DD ファイル名 ddファイル名」で変換してVirtualBoxで使用できた。qcow形式の場合は先にqemu-imgでraw形式に変換し、vditoolで再度変換すればよい。
Vbxp

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2007年1月17日 (水)

VirtualBox for Mac OS X

InnoTek社が仮想マシンソフト「VirtualBox」をオープンソース化して公開している。

クローズドソースエディションはWindowsおよびLinuxホスト用のバイナリが公開されており、個人利用や評価目的であれば無償で利用できる。

オープンソースエディションはソースコードのみ公開されており、Windows、Linux、OS/2、Mac OS Xホストで動作する。なお、オープンソースエディションはクローズドソースエディションと比較してUSBサポートや共有フォルダなど一部の機能が使用できないという制限がある。

ソースコードのビルド手順も公開されているが、Mac OS X版は「未完成」(The Mac OS X port is not yet completed.)とされており、GUIなど未実装の機能も多いようだ。Intel MacでビルドしてライブCDのSlaxを起動してみたが、まだKEXTが移植されていないためか動作速度も遅い。

なお、ドキュメントによればVirtualBoxにはQEMUやBochsのソースコードが利用されているようで、QEMUの開発者向けメーリングリストでも話題が出ている。

ちなみにInnoTek社は以前Connextix社と共同でOS/2ホスト版のVirtual PCを開発していた会社。図はかつて販売されていたVirtual PC for OS/2の宣伝資料。
VbVpcos2

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2007年1月11日 (木)

Parallels Desktop RC(build 3120)

Parallelsから次期Parallels DesktopのRC(build 3120)が公開されている。
Beta3から機能的に大きな変更は無いようで、ほぼこのままの仕様で正式版になると思われる。

図はFreeOsZooで公開されているQEMU用のPlan9 HDイメージファイルを変換してParallelsで起動したところ。

まず、QEMU(Q.app)のqemu-imgコマンドを使用し、VMware形式のHDイメージファイルに変換する。
Q.app/Contens/MacOS/qemu-img convert -f qcow -O vmdk plan9.img plan9.vmdk

続いてParallels TranspoterでParallels形式のHDイメージファイルに変換すればよい。
Plan9

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2007年1月10日 (水)

Apple TV雑感

個人的にセットトップボックスにはあまり興味がないので、その方面での話はパスするとして。

iPhoneと同様、ユーザーがアプリケーションを追加できる仕様ではないと思われる。ただし、Apple TVはIntel CPU(詳細不明)を搭載しているため、通常のMac OS Xに近いOSが動作している可能性が高く、通常のMac用アプリを動かすことは(iPhoneよりは)容易かもしれない。

ただし、光学ドライブもなく、おそらくメモリ搭載量もそう多くないと思われるため、技術的なチャレンジとしては面白いかもしれないが、単に「安いMacが欲しい」というのならMac miniでも購入したほうが無難だろう。

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iPhone雑感

通信方式の違いから日本ではそのまま利用できないiPhone。「(通信機能は使えなくてもよいので)そのまま販売してほしい」あるいは「通信機能を省いてPDAとして販売してほしい」といった声も聞かれるが、実現する可能性は低いのではないか。499/599ドルという価格はCingularと2年契約した場合の価格であり、単体発売した場合はもっと高価になってしまうだろう。また、通信機能を持たないPDAの市場は縮小傾向にあり、今さら市場に投入するとは考えにくい。

また、OS Xが動作することから「小型のMac」あるいは「Newtonの再来」として期待する声もあるが、ITProのインタビュー記事によればユーザーやサードパーティが自由にアプリケーションを追加できない仕様となっているため、あまり期待できないだろう。

現時点で「OS X」の詳細は不明だが、組み込み向けのMac OS Xのサブセットであることは確かだろう。APIの仕様が共通なだけでカーネルはDarwin(xnu)とは異なる可能性もある。CPUも(たぶん)PowerPCやx86では無いので、仮に何らかのハックによりアプリを追加する手法が見つかったとしても、既存のMac用アプリは動作しないだろう。クロスコンパイル環境が公開される可能性も低い。ただし、CPUに依存しない、ウィジェットなら動作する可能性はある?

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CrossOver Mac正式リリース

CodeWeavers社からCrossOver Macの正式版がリリースされている。
当初の計画では「7月下旬から8月上旬」にリリース予定だったので5ヶ月ほど遅れたことになる。
価格はダウンロード版が59.95ドル、CD版が69.95ドル。60日の試用が可能。

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2007年1月 4日 (木)

温故知新(3)

図はAppleが1996年ごろに配布していたMac OS 8(Copland)のデモCD「Mac OS 8 Tour」。Webからメールで申し込むと送料無料で(もちろん日本にも)CD-ROMが送られてきた。

誤解の無いように書いておくが、これはディレクターでオーサリングされたアプリケーションであり、OSのベータ版や機能限定版のような種類のものではない。Basilisk IIで動かしていることで分かるように、68k Macでも動作する。

内容は当時の雑誌等にも掲載されていた各種機能(マルチスレッドFinderやテーマ切り替え、OpenDoc等)の紹介で、画面左下の「EXIT」ボタンをクリックするとデモが終了する仕組み。

当時は私もかなり期待していたのでCoplandの延期や開発中止の話を聞いた時は非常に残念に思ったが、もしCoplandが予定通りリリースされていればNeXTの買収もJobsの復帰も無かったはずで、その後のMacもOSも今とはまた違ったものになっていたのだろう。
Copland1Copland2

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温故知新(2)

1996年12月にNeXTを買収したAppleは、RhapsodyをPower MacとPC/AT互換機の両方に対応させ、かつ従来のMac OSやWindows上でRhapsodyアプリを開発・実行するためのAPI群「YellowBox」も合わせて提供する計画を発表した。

結局Rhapsody構想はデベロッパの支持を得ることができず、1998年5月には従来のMac OS との互換性を重視した「Mac OS X」へ発展解消することになり、この時点でPC/AT互換機向けOSはロードマップから消え、YellowBox for WindowsはWebアプリケーションの開発・実行環境「WebObjects」の一部としてリリースされただけだった。

今なおPC/AT互換機向けMac OS Xのリリ−スを期待する声は多いが、サポートの手間やデバイスドライバの提供を考えると難しいのではないかと思う。それよりは(以前にも書いたが)Cocoa for Windowsを提供したほうが現実的と思う。WindowsでSafariやiLifeが動作すればユーザーにもメリットは大きいし、Mac/Windows両対応のアプリ開発を行うデベロッパの数も増えるだろう。
Wo45Yb4win

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温故知新

JAM LOG Leopard時代の前にNeXTを振り返るを読んで、こちらも少々古いネタを引っ張りだしてみる。

kaz氏も言及されている「Discovering OPENSTEP」は入門書としても貴重だが、OSマニアとして興味深いのは開発初期段階のRhapsodyのスクリーンショットが使われていること。ドックを備えていることやゴミ箱のアイコンなどまだOPENSTEPに近いデザインであることが分かる。当時NeXTユーザーの知人が「(ユーザーインターフェースを変更せずに)このまま売ってくれ」と言っていたことを思い出す。

ドックは後のRhapsody(Mac OS X Server 1.x)のリリースでは省かれたが、Mac OS Xで復活することになる。おそらく様々な試行錯誤を繰り返したことだろう。こうしたユーザーインターフェースの変換を見比べてみるのも面白い。
Rhapsody

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