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2006年7月 4日 (火)

CrossOver Mac

CodeWeavers社がWineベースの商用製品「CrossOver Mac」を7月下旬から8月上旬に59.95ドルで発売することを発表している。
Mac OS X上に仮想PC環境を構築するParallels Desktopとは異なり、WineはWindows互換機能をMac OS Xに追加し、Windowsアプリケーションを直接動作させるため、Windowsのライセンスが不要、リソース消費が少ない、動作速度が速い等のメリットがある。

ただし、Windowsの全てのAPIを完全に実装するのは難しく、「大半のソフトが問題なく動作するレベル」には達していない。Linux版のPicasa一太郎のように専用にカスタマイズしたWineを同梱した製品ではそれなりの成果を見せているが、汎用的なソリューションとしてはまだまだ完成度は低い。Linux版のCrossOver Officeは両者の中間的な製品と言え、サポート対象をMicrosoftやAdobeといったユーザーからの要望の高いアプリケーションに限定し、それに合わせてチューニングすることで互換性を高めている。ただし、Mac版Wine(Darwine)はまだ開発開始から日が浅いこともあり、Linux版Wineよりも互換性が低いのが現実だ。CrossOver Macがどの程度の互換性を確保できているかは不明だが、Linux版CrossOver Officeや現状のDarwineの完成度から想像すると、Boot CampやParallels Desktopの代替となるとは考えにくく、過度な期待は禁物だろう。

無償のWine(Darwine)と有償のCrossOverの機能差が気になるところだが、実は「Wineでは動かずCrosssOverでないと動かせないアプリケーション」はさほど多くない。例えばInternet ExplorerはそのままではWineで動作しないが、自力で設定を行えば動作させることは可能だ(有志による設定ツールも公開されている)。だが、CrossOver Officeを使えば面倒な設定を行うことなく、簡単に起動させることができる。CrossOver Officeの価格がその分の対価として妥当と思えるならば購入するのも良いだろう。また、CodeWeavers社はWineプロジェクトのスポンサーであるため、Wineプロジェクトへの間接的な支援として購入するというのもアリだと思う。

なお、「CrossOver Macではプリンタが使えない」という話を見かけたが、おそらくこれは誤報(誤訳?)だと思われる。Wine環境から印刷を行う場合はWindowsの印刷機能を使うのではなく、Linuxの印刷機能を使用する。この辺りの仕組みはDarwineでも同じであり、Mac OS X側で印刷できるよう適切にプリンタが設定されていればDarwine環境からの印刷も可能なことは私も確認している。Windows用のプリンタドライバをインストールする必要はない(逆に言えばWindows用のドライバしか提供されていないプリンタはDarwineからも使えない)。このためCrossOver Macで印刷できないとは思えないし、サイトにもプリンタは使えると記載されている。

図は、Intel iMacで動作しているFedora Core 6 test1でCrossOver Officeのトライアル版を動かしたところ。動作確認リストにないアプリケーションでもインストール・起動できる場合もあるが、「ひぐらしのなく頃に 体験版」は起動したものの途中でクラッシュした。
OutlookIe5_1H

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